Laurant Bagnol

ローラン・バニョール

Domaine Mas Lau

ドメーヌ・マスロー

スヴィニャルグ,ラングドック

ローマ遺跡で有名なニーム近郊のスヴィニャルグ村(Souvignargues)でヴァン・ナチュールのスタイルを追求する6人の生産者の一人、ローラン。

生まれはローヌのオランジュ。ニームのソムリエ学校に通い、卒業後はニース、パリなどでソムリエとして活躍。日々ワインとともに過ごすうちに、自分もワインを造りたいと思うようになりました。
そんな時に出会ったのが、IT技師から転職してこの村で最初にヴァン・ナチュールを作り始めていたティエリー・フォレスティエです。彼に土地を紹介してもらい、同じカーブをシェアして、ワイン造りを始めました。

ここ、時が止まったような村スヴィニャルグには、絶滅しかけているブドウ品種が生息しています。その名はウィヤード(oeillade)。100年前はラングドック地方の主力品種でした。この地域でもほとんどが他の品種に植え替えられ、希少となったこの品種を、ローランは大切に育てて、味わい深いワインを造っています。ほかにグルナッシュ、サンソー、シラー等をバラエティー豊かなワインに仕上げています。

私がスヴィニャルグ村を初めて訪ねたのは2014年。ニームの街を出て、この地方独特の赤茶けた土地の中を20分ほどドライブすると、スヴィニャルグ村に着きます。
出迎えてくれたローランとティエリーの二人に、まず畑を案内してもらい、数十年から百年にもなるグルナッシュやサンソーの見事な古樹を見せてもらいました。
試飲させてもらったワインは、南仏でこれほど果実味の上に酸が上手く載ったものは珍しいと思うほど、バランスがいいものがたくさんありました。中でもローランのカリニャンとグルナッシュ・ブランは、最も印象的でした。饒舌なティエリーに対してローランは控えめに見えますが、ワイン造りについてはしっかりとした考え方を持っているという印象でした。

彼のワインは味わいもよく、コストパーフォーマンスにも優れていて、試飲会でも評判です。年を追うごとに彼のワインやワイン造りは進化し、2015年からは完全なサン・スフル(亜硫酸無添加)になり、ますますそのピュアーな味わいは深まりました。

2018年の春、ペルピニヤンで開かれたサロン・アンディジェンヌの後、彼を訪ねました。彼はティエリーのカーブから独立して新しい自分のカーブを建て、そちらに移ろうとしていました。メリーナちゃんという娘が生まれ、ワインにその名前を付けるほど可愛がっていました。その白ワイン「メリーナ」の畑を見せてもらいました。隣接していても土壌が微妙に違う3区画のグルナッシュ・ブランをブレンドして、あの繊細な白ができるのでした。
彼のワインは益々進化すると確信しました。