Gewurztraminer 2018

Gewurztraminer 2018

ゲヴュルツトラーミナー
生産者:Jean-Fransois Ginglinger ジャン-フランソワ・ガングランジェ
アルザス地方/フランス)
品種:ゲヴュルツトラーミナー 100%

ジャン-フランソワ・ガングランジュのワイン。今回は初リリースのゲヴュルツトラーミナー2018 です。
ジャン・フランソワのゲヴュルツは評価が高く、超人気でなかなか仕入れられないのですが、昨年訪ねたときにたまたまあったものを手に入れました。

2018 年は天候に恵まれ病気も何もなく、質量共に恵まれた当たり年でした。
このゲヴュルツの畑はグレ・ローズ(ピンクの小石)混じりの石灰質・粘土質の土壌で、樹齢は 50 年余りです。
葡萄は収穫後すぐプレスし天然酵母で 2 か月かけて発酵させ、その後アルザス独特のフードルと呼ばれる 25hl の大樽での熟成を経て瓶詰めされました。

ライチ、白桃、スモモ、カモミーユ、ジンジャーの香り。
ワインはほんのりスパイシーで白い果実の芳醇なエキスの中に塩気のある旨味が詰まっていて、伸びのある酸と筋肉質なミネラルが骨格を形成しています。

ジャン・フランソワが教えてくれた、このワインに合わせるお薦めの料理は、アンディーヴとハムのグラタン、ポークジンジャー、ホロホロ鳥のオレンジココット煮等です。
ポークジンジャーといっていますが和風の豚の生姜焼きでもいいと思います。

ジャン・フランソワとはもう 10 年くらいの付き合いです。若手だと思っていたら、最近ではワインの格も大御所風といっていいものになってきています。
彼はビオディナミ(バイオダイナミックス)を実践し、2011 年にはデメテル Demeter の認証をとって 10 年余り。彼の造るワインはどんどん進化していきました。数年前から、ほぼすべてのワインを亜硫酸無添加で造るようになりましたが、彼のワインは無添加になってからさらにレベルが上がってきました。

自然なワイン造りとは土地の個性(テロワール)をそのままワインに鏡のように反映させることにあるのではないかと色々な作り手と話して、最近益々そう思うようになったのですが、ジャン・フランソワも「ワインの味わいの個性は、究極的には全てテロワールに収斂される。つまり、テロワールをブドウからうまく引き出せたら、品種の個性の違いはあまり意味をなさなくなるだろう」と言っています。