ドメーヌ・ジャン・ガングランジェ

Domaine Jean Ginglinger

ドメーヌ・ジャン・ガングランジェ
ファッフェンハイム,アルザス,フランス

ドメーヌ・ジャン・ガングランジェ<br><br>ファッフェンハイム,アルザス
ジャン-フランソワは、アルザスのファッフェンハイム村で、シュタイナーの農法であるビオディナミを実践する造り手です。2011年にはデメテルの認証をとりました。以来、ミネラル豊富でバランスの良いワインは、益々進化を続けています。
自然なワイン造りとは、土地の個性(テロワール)をそのままワインに鏡のように反映させることにあるのではないかと、最近色々な造り手と話すことがありますが、彼も「ワインの味わいの個性は、究極的には全てテロワールに収斂される。つまり、テロワールをブドウからうまく引き出せたら、品種の個性の違いはあまり意味をなさなくなるだろう」と言っています。

そんな彼に初めて会ったのは、2013年。ブルーノ・シュレールの従兄弟だということで、連絡を取ってみることにしました。彼のホームページなどからは、ビオディナミに熱心に取り組む真面目な人という印象を受けていました。アポイントメントをとるために電話すると「僕のワインを飲みたいのか、じゃあ来いよ。」というアルザス訛りのドイツ語と、あの明るい笑い声が返ってきました。
ドメーヌを訪ねてみると、何と、あのジャン-ピエール・フリックのドメーヌと、道を隔てて斜め向かいの場所でした。ジャン-ピエールとはもちろん親しい仲で、彼はこのビオディナミの大先輩から多くを学んできたのでした。
以来、何度も彼を訪ねることになるのですが、いつも、あの楽しそうな笑い声が迎えてくれます。

しかし、従兄弟のブルーノ・シュレールとジャン-ピエール・フリックの影響を受けながらヴァン・ナチュールのワイン造りを始めた彼のワインが、先輩二人のワインとは明らかに違う個性を持っているというのは面白いことです。
彼の人柄を反映して、すっと体になじむような親しみやすさを持つ彼のワインは、誰にでも気に入られるものなのです。私のところでも、彼のピノ・ブランやジルヴァーナーなどは、ベストセラーのワインとなっています。