ルシヨン地方 /フランス

Roussillon

ルシヨン地方 /フランス

"ラングドック=ルシヨン"と一緒に呼ばれていた地方が、最近はラングドックとは切り離し、独自に"ルシヨン"と呼ばれるようになってきています。

フランス南西部。東は地中海に面し、南はスペインと国境を接してるルシヨン。
聖なる山"カニグー"のふもとに広がる地域です。

この地方の中心都市ペルピニャンを訪れると、他のフランスの都市とはまったく異なる文化背景を感じることができます。
ピレネー山脈を挟んで南の、スペインのカタルーニャ地方の言葉であるカタラン語が話され、食事やワインの習慣も、カタルーニャとの共通点が多くみられます。グルナッシュ(スペイン:ガラナッチャ)、マカブー(スペイン:マカベオ)といった共通品種からも、ピレネーをはさんだ南北の、共通のワイン文化が感じられます。

ヴァンナチュールの造り手は、自然とこの文化的一体性を感じ取っているようです。
ペルピニャンで毎年開かれているナチュールのサロン「アンディジェンヌ」(土着のという意味)では、"スペイン"や"フランス"という近代の国家区分ではなく、南カタルーニャ(スペイン・カタルーニャ)、北カタルーニャ(ルシヨン)、オキシタニア(ラングドック)と、カタルーニャ語での歴史的な呼び名が使われています。

ルシヨン地方は、今や、ヴァンナチュールの中心的な産地となっています。
最近、スペイン側のカタルーニャでも、ヴァンナチュールの造り手がどんどん増えていますが、彼ら若い造り手は、ルシヨンと交流を重ね、腕を磨いています。