Si Rose 2018/19/20

Si Rose シローズ 2018/19/20 (オレンジワイン)
生産者:Christian Binner クリスティアン・ビネール(アルザス地方)
品種: ゲヴュルツトラミネール65%
ピノ・グリ35%

新しいヴィンテージのシローズは、3つの年のアサンプラージュです。

バラのような(=Si Rose)と肝硬変(=Cirrhose)の発音が似ているため肝臓が描かれた、おなじみのラベルは変わりませんが、今回は3つの年の4種類のキュベを使って仕上げています。
8ヶ月マセラシオン(説明は後述)した2018年と、8日間の2019年をブレンドしたもの30%に、さらに2020年を2週間施したものを60%、石灰土壌の2つのグラン・クリュの畑のものを2か月施したものを10%ブレンドして、大樽フードルで熟成させたという複雑な構成のワインです。

例年より濃いオレンジ色の色合いで、少し濁りがあります。
鼻を近づけると薔薇、フランボワーズ、白桃、グレープフルーツの皮、ダージリン紅茶、コリアンダー、カルダモン等々。花の香りがしてスパイシーですが、全体的に穏やかで癒される香りがします。
口に含むと白桃、ライチー、グレープフルーツ等様々な果実の果肉のニュアンス、ダージリン紅茶、硬質のミネラル、程よい渋みのタンニン等々、時間が経つほどより複雑な旨みが出てきます。
アフターにはやはり紅茶やオレンジの皮などのテイストが長く残ります。

合わせる食事はおつまみ系から、魚、肉のメイン料理までオールマイティーです。中華等の香辛料を使ったスパイシーな料理にも負けません。日本のいろいろな食材が混じる食卓にもピッタリです。是非、お試しください。

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ここでオレンジワインについて、もう一度参考までに書いておきます。
正式には「マセラシオンした白ワイン」という言い方をします。以下、以前の通信に書いたものをコンパクトにまとめてみました。

色を見ると白でもなく赤でもなくロゼでもなくオレンジ色に近い感じです。このような色になるワインを総称して、オレンジワインと呼んでいます。しかし、これはオレンジの果汁を発酵させているわけでも、赤ワインと白ワインを変にブレンドさせているわけでもありません。使っているブドウは白ワインを造る白ブドウ品種ですけれども、色はオレンジになる製法で作られるものです。

その製法とは、通常の白ワインでは収穫後すぐに葡萄を圧搾して果汁だけを取り出して発酵させるところを、圧搾せず、果皮や種を果汁と一緒に漬け込む(マセラシオン)手法で果皮の色を抽出させワインにするものです。その期間を長くとることで、皮の色がついてオレンジ色になるわけです。実はこれは本来は赤ワインの製法でこのように果皮を漬け込むことによって赤い色が出てくるのです。つまり端的にいえば、果皮が白い白ワイン用の葡萄を赤ワインの製法で醸造したものがオレンジワインだということになります。

ブドウの果汁も種も皮も一緒にした状態でかなりの長時間、酸素の下に置いておくと、皮や種から色だけでなく様々な成分が抽出され、結果的にフルーティーというよりも、スパイシーであったり、酸化のニュアンス(シェリーっぽい)も出て、濃縮感があって、複雑な味わいのワインになります。それに加えて、醸し(漬け込み)の作業をしている間に、ワインの酸化を防ぐ物質である硫化物ができるため長期保存可能にもなるのです。