Traminer Ouille 2020  

Traminer Ouille 2020 

トラミナー・ウイエ
生産者:Didier Grappe ディディエ・グラップジュラ地方/フランス)
品種:サヴァニャン(トラミナー) 100%

ジュラ地方の造り手ディディエ・グラップの造る白ワインです。

実はこのワイン、今まで「サヴァニャン・ウイエ」という名前で出していたものと葡萄品種も畑の区画も同じワインなのです。
ディディエ・グラップがより自由なワイン造りを目指し、アペラシオン(AOC)を取らないことにしたので「サヴァニャ
ン」を名乗れなくなったため、より一般的な「トラミナー」に改名したものです。
フランスのワイン法は複雑で、彼のようなナチュラルな造りを目指す生産者には不利な面が多いようです。

サヴァニャンは、熟すのが他の品種よりも遅く、果皮が厚く、しっかりした酸と高い糖度があり、長期熟成に耐える品種です。
「ウイエ」という言葉ですが、樽やタンクで熟成時に蒸発によりワインの液面が下がり空気が入ることによる酸化を防ぐため同じワインの定期的な注ぎ足し(ウイヤージュ)をおこなったもの、という意味です。
通常はどのワインでもこの工程をおこなうのが普通なのですが、ジュラ地方には伝統的にサヴァニャン品種で意図的にこの注ぎ足しを行わずに液面に産膜酵母の膜を作って 6 年間ゆっくりワインを酸化熟成させる「ヴァン・ジョーヌ(黄色いワイン)」という作り方があるので、それと区別するためにわざわざ「ウイエ」とつけているのです。

さて、グラスの注ぐと淡い麦わら色をしたワイン。鼻に近づけると熟した果実の香りがします。
口に含むと、ほどよいボリューム感ある果実味と適度な酸味のバランスよい味わいの奥に、硬質感やミネラル感があり、ボディ
のしっかりした印象をうけます。

合わせる料理のお薦めですが、魚介類全般やキノコ料理など、コンテやモン・ドールなどのジュラのチーズにはぴったりだと思います。