Little More About Alsace

アルザス地方について

フランスの北東、スイスとの国境から北に流れるライン河と、ヴォージュ山脈に挟まれた、南北170㎞にわたる細長い平野部が、アルザス地方の主要部です。このヴォージュ山脈東麓のなだらかな斜面には、ブドウ畑が広がり、ワイン産地の小さな村が、南北に長く連なります。この村々をぬうように走るのが、アルザスワイン街道です。街道をゆくと、ブドウ畑の中に木組みの家が立ち並ぶ、絵のような風景を楽しめます。

この地方では、さまざまな地層の亀裂があり、多様な土壌が見られます(石灰岩、花崗岩、砂、砂岩など)。西にそびえるヴォージュ山脈が、西から流れてくる雲を塞ぎとめるため、年間雨量が極めて少なく、日照量が多い土地柄です。また、標高が高いため、寒暖の差がはげしく、ブドウの成長がフランスの他の産地と比べて遅い、晩熟という特徴もあります。総じて、豊富な日照量がもたらす、アルコール濃度の高い、凝縮感のあるワインが造られます。

ライン河をはさんでドイツと接するアルザス地方は、ドイツとフランスの激しい領有権争いに翻弄され続けた歴史を持っています。ここでは、街並みからも見て取れるように、ドイツとフランスの両文化が融合しています。食文化においても、フランスの中でもとてもユニークな、独自の発展を遂げた地方として知られ、ワイン文化も、その食文化とともに形成されてきました。

アルザス地方で作られるワインの90%以上が白ワインです。シルヴァネール、リースリング、ゲヴュルツトラミネールなどドイツ起源の品種に加え、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ミュスカなどが栽培されており、多くの場合、単一品種で仕立てられます。
その他にも、Vindanges Tardives(ヴァンダンジュ・タルディヴ)、Seléction de Grains Nobles(セレクシオン・ド・グランノーブル)といった甘口ワインや、Cremant d’Alsace(クレマン・ダルザス)など泡ものワイン、そして、ピノ・ノワールから造られる赤ワインなど、少数ながら、優れたワインも産出されており、豊富なヴァリエーションも魅力です。