ドメーヌ・マタン・カルム

Domaine Matin Calm

ドメーヌ・マタン・カルム
ベレスタ,ルシヨン,フランス

マタン・カルムを営むアントニー・ギィは、2006年にワイン造りを始めました。

ペルピニャン近郊のミラMillasという村に醸造所兼住居を構えていますが、畑はさらに奥地のベレスタにあり、車で行くには舗装もされていない道を登って行くことになります。

畑の場所は海抜300~500メートルの山の頂上近くで、ある畑は横に長く広がり、またある畑は傾斜の急な斜面に広がっています。他から孤立している畑で、他の畑からの影響をうけないためビオ栽培も行いやすい環境にあります。
機械耕作は場所の状況からしても不可能で、全て鶴嘴で雑草を除去し耕しています。もちろん、機械耕作が可能な場所であっても全て手作業で行うでしょうが。急斜面での収穫作業は過酷です。

収穫も全て手作業です。収穫するケースも10KG入りのものと決めており、収穫の際に上の重みによって下の葡萄が潰れないよう配慮しています。
グルナッシュの樹齢は30年前後で、カリニャンは80年を超えるものもあります。収量は20hl/haと本当に凝縮度の高い栽培を行っています。

こうして造られる彼のワインは、葡萄そのものの持つキャラクターを素直に表現した、自由で野趣に富み、独特の個性を主張するものになります。
彼のシャイな性格もあって、当初はその質の割になかなか脚光を浴びてこなかったのですが、今や注目株。言葉の真の意味でアルティザン(職人)のワインといえます。