Le Champs des Alouettes 2017

Le Champs des Alouettes 2017

ル・シャン・デ・アルエット
生産者:Christian Binner クリスティアン・ビネール (フランス・アルザス地方)
品種:リースリング100%

アルザスの人気の作り手、クリスティアン・ビネールの新入荷ワインをご紹介します。

2017年ビンテージのリースリングで造った、ル・シャン・デ・アルエットです。
このキュベは、以前にドイツ語風の村名”カッツエンタール“Katzenthalという名で出していたものを、フランス語の名前に変えたものです。「アルエット」とはヒバリ、「シャン」は野原という意味で、このリースリングの畑の名前「レルヒェンフェルト」Lerchenfeld(ドイツ語)を、そのままフランス語に直したものです。アルザス地方の、ドイツ・フランス両文化の複雑な結びつきを映し出したような命名です。ビネールの販売担当である、クリスティアンの姉ベアトリスに聞くと、ドイツ語風の名前はアルザス人以外のフランス人には発音が難しい、というのが理由だそうです。

この花崗岩粘土土壌の畑レルヒェンフェルトには、朝霧がよく発生します。そのため、ほぼ毎年ボトリティス・シネレア菌が作用し、糖度の高くなった、いわゆる「貴腐葡萄」が一定の割合で混ざるため、出来たワインに複雑な香味をもたらします。

完熟した葡萄を、収穫後すぐプレスし、木の大樽(フードル)で発酵させ、そのまま18ヶ月間シュールリー(澱と一緒に)の状態で熟成させて、酸化防止剤無添加で瓶詰しています。

グラスに注ぐと、麦わら色。
鼻を近づけると熟したりんごや蜂蜜の芳香が印象に残ります。
口に含むとアプリコット、リンゴ、かりん等の濃厚な果実味と、しっかりしたミネラル感。ベースにある心地よい酸とのバランスが良く、複雑な味わいです。

この間ご紹介した2018年の「スーゲルト」もそうでしたが、これもリースリングの個性というより、ビネール独特のキャラクターを感じさせるワインといえます。