Côtes du Jura Chardonnay 2018 

Côtes du Jura Chardonnay 2018 

コート・デュ・ジュラ シャルドネ
生産者:Gilles Wicky ジル・ヴィッキー(ジュラ地方/フランス)
品種:シャルドネ 100%

ジュラ地方のジル・ヴィッキーのシャルドネ2018年をご紹介します。

ジュラ南部、ジュラ山脈の麓の斜面の区画で育てられているシャルドネ種の白ワインです。

ジル・ヴィッキーは、ビオロジックの認証を取ってからも、畑の土壌改良に真摯に取り組んできました。
2016年2017年と、遅霜や気候不順に見舞われて苦労を強いられてきましたが、2018年はようやく気候に恵まれて、質量ともに良い年になりました。太陽をさんさんと浴びた葡萄からくる濃いミネラルの味わいと豊かな果実味とが、奥深い酸味と絶妙のバランスをとっているワインに仕上がっています。

軽い魚介類の前菜やの刺身などとの相性もよいですが、ジュラのワインに親しまれている方にはおなじみのように、生クリームやバターを使ったソースの魚や鶏肉の料理とも、とてもよく合います。
夏の暑い時期には食前酒(アぺリティーフ)として軽いチーズなどをおつまみに飲むのもよいかと思います。

ここで少し、ジュラ地方についての情報を書いておきます。
フランシュ・コンテ地方ジュラ県は、フランスの東部、スイスにまたがるジュラ山脈の西麓の、南北に長い県です。この地方をドライブすると、斜面に森と牧草地が広がり、白い石造りの家々の集落が点在する絵のような風景が広がります。映画の「ジュラシック・パークJurassic park」の題名は、恐竜が跋扈していた地質学的な年代を表すジュラ紀に因みますが、そのジュラ紀という用語は、1億数千年前の恐竜の時代の地層が隆起して地表に出ているのが見られるこの地方の名からとられたものです。

この地方では昔から牧畜が盛んで、特に牛がたくさん飼育されています。その豊富な牛乳から、たくさんのチーズが造られることは昔から知られています。実はこの地方は、1年~3年近くも熟成させる『コンテ』や11月頃に限定で出荷される『モン・ドール』といったチーズの方が、ワインよりもむしろ有名です。この地方のレストランに行くと、入り口のドアを開けた瞬間にコンテ・チーズを溶かした匂いがします。実際、多くの料理に、焼いたり溶かしたりしたコンテ・チーズが使われます。

酸化熟成して造られるこの地方の貴重なワイン「ヴァン・ジョーヌ(黄色ワイン)」で鶏肉を煮込み、名物キノコ、モリーユ茸をクリームで煮詰めたソースをたっぷりとかけて供される『鶏肉のヴァン・ジョーヌ煮込み(コッコー・ヴァンジョーヌ)』が、代表的なジュラ料理です。コレステロールのことなんか考えてはいけない、とてもヘヴィーなものですが、美味なのです。

さて、高価なモリーユ茸とはいかなくても、一度きのこを使ったクリーム煮込みの鶏肉に、このシャルドネを合わせてみてはいかがですか。